瞑想合宿10日間コース 前篇

0日目。朝6時、すんなり京都着。駅前の喫茶店とかで仮眠しながら、お寺に寄ったりしてのんびり午前中の時間を潰す。山陰線で園部駅へ。それっぽい人々がバス停の前に集まっておる。白人カップルもいた。バス出発。そこから30分ぐらいで、桧山のバス停下車。10名くらいか?すぐにおむかえが来たので一緒にバンで施設へ。施設は予想しとったよりかなり小さい。建物は比較的新しい。まず、食堂の建物の2階(女性は1階)に集合。誓約書?のような書類に必要事項の記入。10日間この施設に留まる事ができるか。戒律を守る事ができるか。ハッキリとした意思を確認される。もう後戻りはできない。ここで貴重品と財布を預ける。まあ、逆に貴重品の心配が無くなったのでちょっと安心。ブラブラして夕食時間。バイキング形式。2階の食堂から人が階段の下まで並んでおる。こりゃー食事は結構大変やな。宿舎の2階は広い瞑想ホール。座る場所は決まっておって床に名前が貼られておる。総勢70名、男女35名ずつ。正面中央にドイツ人女性の先生が座り、男女は左右に分かれて座る。前の方は経験者の人々。初めての人は後ろに座る。夕方から瞑想。ボーズのスピーカーから流れるテープに録音されたナレーションに従い、三法、ブッタに帰依をして、鼻の三角部分に意識を集中する練習。感情の無い女性ナレーション。低いバイブレーションビンビンの男性の詠唱。ちょっと異質な雰囲気。本当にここはカルト教団と違うのか?ちょっと怖いのお。。もっと下調べしておけばよかった。と後悔するもすでに遅し。この瞑想終了後からお互い目を合わせない、ゼスチャー禁止、読み書き禁止、聖なる沈黙が開始される。それにより場の緊張感がかなり高まる。

1日目。朝4時起床、眠りは浅い。瞑想、瞑想、とにかく瞑想。一気に畳み掛けるように瞑想を繰り返す。心を体の感覚に向ける。1日全部座ると10時間。どんどん向ける。鼻の呼吸に意識を向け集中させるアーナパーナ。をひたすらやる。なかなか最初はうまくいかない。意識を鼻の感覚に集中しておると、気が付くと別の事を考えてしまう。これが雑念か?雑念が現れると、不思議とガクンと眠りに入る。いかん、いかん。また意識を鼻へ。そしてまた、別の事が浮かんできてガクン。いかん、いかん。繰り返し。この奔放な心よ。かなり疲れた。夜は長い長い講和。1時間半ひたすらテープから流れる講話を聞き続ける。一日目はこれで終了。

2日目。アーナパーナを始めて1日半、ある時、ハッキリした意識のまま、いつまでも雑念が表れない状態になる。頭がダランと前に傾き、体中の力が抜けておる。皮膚感覚は鼻の周辺だけ。周辺の虫の声、人の呼吸音はちゃんと聞こえる。手の感覚が全く無い。自分が暗闇の洞窟の中におるようや。意識はクリアー。足の感覚も全く無いので全然疲れない。これはかなりラッキーな状態を発見した、と一人喜ぶ。これが瞑想状態なのか?

テープの講話より、4日目に何か重大な儀式が行われるらしい、「心の手術」と言っておる。非常に不安になり、先生に質問に行くが教えてくれない。「それがヴィパッサナー、今に集中しなさい」が答え。不安じゃ、不安じゃ。仕方ない。肝をすえてやるか。

食事時間の皆の(自分も)ガツガツ雑多な雰囲気が好きになれず、時間をずらして食事をとる。瞑想&聖なる沈黙のせいで、食への集中力がすごい。みんなの集中力もすごい。食後のインスタントコーヒーが唯一の楽しみ。

3日目。集中しすぎて頭が痛い。このまま続けたら体がもたん。。意識的に休憩をとる。途中で放り出して帰りたくなってきた。就寝時間、目をつぶると変な光の模様が目の前にクッキリと現れ始める。光や模様がグニャグニャ現れては消える。目をつぶっているのに眠れない。目をつぶると瞑想状態に入るよう体の回路が出来あがってしまったようだ。勝手に集中してしまう。しばらくすぐに寝付けない日々が続く。。

運命の4日目。ヴィパッサナーの日。最初アーナパーナで意識を鼻に集中してナレーションに沿って、頭のてっぺんへ意識を動かす。その時、鼻部分からズルズルとピンポン玉大の意識の塊が移動する感覚に非常に驚く。なんなんだこりゃ。人間の体すごい!頭頂部に来たとき、変な、ビジョンが見える。夕焼けに佇む人の小さなシルエット、紙に印刷した様な妙に暗い光の形。柱に光るピンク色の蛇が巻きついておる。???ちょっと理解不能。かなり具体的に見えてびっくりした。この瞑想法は感覚を観察することを主としておるので、こういうビジョンにはこだわってはいけないそうだ。ナレーションに沿って、意識を全身の部分部分に移動させていく。移動させながら、ゴゴゴゴゴ!!!「こ、これか、ヴィパッサナーとはこのことやったんか。。こりゃすごい。こりゃすごいわ。。!」一気に虜になる。意識の玉が体を移動していく。意識を動かして、体に現れる皮膚感覚をひたすら観察する。冷たい感覚、かゆい感覚、暑い感覚、汗の感覚、風の感覚。そしてその感覚を好き、嫌い、で判断するのでは無く、ただ平静な心を保って観察する。なぜ観察するのか?の理論が講話の時間に説かれる。

つづく。

瞑想合宿10日間コース 序章

quinamonさんからヴィパッサナー瞑想(身体を観察することを中心とし、釈迦が新しく開拓ししそれによって悟りを開いた仏教独自の瞑想方法。by Wiki)が京都でやっているとの情報をいただき、10日間コースが寄付制で体験できるとあったので、行ってきました。前々から瞑想には興味があって、本を読んだりして試したりしていたんですが、どうもすぐに寝てしまう。はたから見てると、何だかただ座っておるだけで、寝とるのと変わらんやん。と思っておりました。が、実際やってみると、脳フル回転です。朝4時起床の1日10時間の瞑想、9日間の聖なる沈黙(修行者は一切のコミュニケーションを禁止)、と内容はかなりハードコアでした。そのおかげか、得たもの非常に多かったです。
つづく。

心にウソつく

自分の心にウソをついておると
それが知らず知らずの間に垢の様に溜まって
心に元気が無くなり、不思議と体もだるくなる


心へのウソ=心に溜まる垢=だるい体


日々の生活の中で起こる瞬間瞬間の出来事に対して、
おぼろげながらに理想社会や理想自分をイメージし、
他者と自分に思いやりを持ち、
さらに自分の心にウソの無いよう、その時々に判断し、実行していく。(大変やなー)


元気に生き生きと生きる人生とは、これに尽きるかも知れない。(元気生生生人生)


その判断と実行が
今まで思い込んでいた自分の限界を超えた時の喜びと充実感は
何よりも代えがたい。


と、今日、風呂場で考えた。
爺さんみたいやな。


「自分自身を乗り越える喜び、という事でしょうか??」
「今のところ、多分そうですな。」

アコンカグア(また高い所 6962m)

なんだか最近、世界の山巡りの旅になってきました。
南米一高い山、アコンカグア。富士山に登れるくらいの技術があれば登れるという情報ノートの書き込みを見て、「もしかしたら登れるかも知れぬ」と、そこそこ軽い気持ちで行ってきました。。しかし!とんでも無い。非常に苦しい登山でした。高山病と、荷揚げと、寒さと10日間朝も夜も闘ってましたが、結局今回もアタック予定日に暴風で山頂には立てず。標高5800m付近の最終キャンプ地、ベルリンで終了。入山日が3月15日。シーズン終了間際だったため、登山者はかなり少なく、この時点で自分が最後の登山者。たった一人、標高5000m以上で2〜3日天候回復を待てる余裕は精神的にも肉体的にも無かったです。筋トレ必要。今回はガイド無し、装備レンタル、入山パーミット(許可証)、ムーラ(馬)全部自分で手配。一人でここまでやったのは初めてで、色々いい経験になった。が、疲れた。。



一体どこまで登っていくのだ。標高5700m付近か。最終キャンプ地、ベルリン近く。写真の二人は一日違いで無事登頂成功。彼らには色々お世話になりました。



ベースキャンプ近く。風が強い時もあったが、毎日非常に天候は安定していた。



山頂の風速50m時の雲の様子。山頂の天候は2〜3日ペースで晴天、悪天が変化しておるみたいやった。この日は風が強かった。



フランス人のおいちゃん。おいちゃんと書いたが、顔、首の皺の感じから70歳近いのではないか?と思う。一人で山登り。本当にこの人が登れるのか?大丈夫か?と心配したが、登頂成功。でも帰りに道に迷って6000m以上の場所、しかも、外で一晩を過ごしたらしい。キャンプ地に戻って来ないので、てっきり遭難したのではないかと思っていた。運がいいのか、超人的体力の持ち主か。山から降りてくる彼を見つけた時は本当にびっくりした。他の人もびっくり。若いな〜!



標高5400mのキャンプ地、ニド・デ・コンドルの山小屋。山小屋というよりは、海中探査船。この場所では、極上ホテル。一泊させていただきました。でも朝は室温-7℃。寝袋に霜がおりる。

神々に近い場所(高い所)

「山の天気なんて、分からないですよ。とても早く変わるから。」

山専門の旅行代理店に聞いても、山の天気は運次第。考えて日程など決めても仕方ない。「じゃ、明日行きます。」この時期はシーズンオフで料金が安かったので、ボリビアの山を二つに登ってきました。ラパスからの送り迎え、食事、ガイド、装備付きでお手ごろな値段。グループで申し込むとさらに安くなるが一人で参加。ボリビアにはこんなツアーがあるのか!はっきり言って、本格的な冬山登山は未経験。こんなチャンスはめったに無い。

ワイナポトシ(6088m)とペケーニョ・アルパマーヨ(5350m)

先にワイナポトシに登る。登頂予定直前から天候悪化。雪が降り出し、5650m付近まで登れたが、そっから先は危険という事で頂上には到達できなかった。残念!残念!このままラパスを去ってはもったいないし、悔しいと思い、再度別の山、ペケーニョ・アルパマーヨに登る事に。この山はシーズンオフの不安定な天気でも比較的登れる山らしい。標高は低いけど(でも、日本ではありえない高さなのだが。。)、いい山だよ!という事で行ってきました。



うわぁ〜!ベースキャンプ地のChair Khota Lagoonから山々を望む。たくさんの山々に囲まれた非常に美しい場所。寺院内に居る様なとても荘厳な雰囲気。彼はガイドのアンドレス。



運悪く、またしても、出発2時間前から天候が崩れる。もしかしたら登頂中止になるのか。。パラパラと雪の当たるテント内でかなり落ちこんだ。しかし、運が戻ってきたのか、朝の5時、雪が止んだので出発。
1時間ほど谷を歩きアイゼンを着けて雪の斜面に、雑に歩いてバランスを崩すと一気に体力を消耗するので一歩一歩丁寧に歩く。体力で登るというよりは、半分集中力で登っている様なもんだ。前回のワイナポトシよりも呼吸は楽だ。あまり息が切れない。高度がかなり低いせいもあるが、標高4000mのラパスに来て一週間以上、高度順応がうまくいっているのと、前回のワイナポトシで雪の歩き方に少し慣れていたというのもあるかも。
ピッケルを勢い良く雪に刺すと、あっさり根元まで雪の中にもぐり込む。あ、そうなんか、自分は今、安定した地面の上に立っていない。完全に柔らかな雪の上に居る。ピッケルを刺した円筒形の穴が、とても美しい水色をしている。普通なら奥の方は暗くなるのに、何処から光が来るのか、奥の方は水色に光っている様に見える。奥の方は氷なのだろうか。




白と黒の世界。岩肌の雪が非常に繊細。雲が流れて来て、時折全部が真っ白に。後ろを振り向くと自分たちの足跡が白の中に溶け込んでいる。




振り返るアンドレスと顔を見合わせて、お互いを確認する。なんだか、かなり一体感のある登山。登るペースもきつくない。彼と自分は合っている。体力的にも精神的にも。彼とこの山を登れてとても幸運だった。彼は24歳。小柄な青年。でも雪の斜面を先導して登る彼はとても大きく見えた。不思議だ。ああそうか、彼は今、シャーマンと同じ。自分を導いてくれているんやな。今回の旅で2度目の経験。彼と自分は今、一本のザイルで繋がっている。そういえば雪の無いアマゾンでは、ザイルは唄だったな。ありがとう。




時折、ズズンと空気を振るわせる音がする。雪崩の音。ギョッとして彼の顔を見る。「別の山だ。」今登っておる山は、それ程急勾配では無いし、曇っていて気温も低いので、雪崩れる確率は低いと見た。でも不気味だ。幅20〜30m位ありそうな巨大なクレバスは、両手を広げ静かに行く手を遮っている。断面は雪の地層だ。縞模様になっている。自分の小ささを実感する。ビクビクしながら迂回する。山の神を起こさぬよう、ゆっくりゆっくり雪の中を歩く。




結局、雪が深く、ペケーニョ・アルパマーヨ山頂には立てず。一つ手前のピーク、Pico Tariha(5200m)で終了。でも、もうここで十分満足です。本当、これ以上は恐れ多い。アンドレス、どうもありがとう。頭がクラクラする。今、ここに立っているのが信じられない。頂上は二人がすれ違うのがやっとの広さ。自分達に与えられたのは畳一畳分の広さも無さそうな場所。雲間から切り立った白い山々が見える。神々を足下に見る。とても厳しく神聖な場所。この場所に立たせていただいて非常に光栄な気分になる。ありがとうございます。この荘厳な場所で邪念を持つと一気に奈落の底。2、3歩踏み出せば切り立った崖、1000mはありそう。下の景色がかすんで見える。厳しい。とても厳しい。が、今まで見たことの無いくらい非常に美しい場所。こういう美しさもあるのだなと思った。厳しさの先の美しさ。死と隣り合った美しき場所。




リンゴ一個食べて、お互い写真を撮り合ってすぐに下山する。天候が急激に変わるので長居はできない。というか、ここに長居したくない。。。




雪の斜面を下る。全部真っ白なので、どの位の傾斜があるのか、全然分からない。斜面を下っている感じがしないが、自分の蹴散らした雪の破片が勢い良くコロコロと転がり落ちてゆく。美しい。全てが美しいです。




やっとベースキャンプ近く。戻ってきたという感じ。といってもここも4600m以上はあるのだが。。実際この山、ワイナポトシに登れていたら行ってなかったやろうな。。。ワイナポトシに登れなかった事にも感謝。




次の日、ベースキャンプ地から下の村まで戻る。一気に天候回復。素晴らしい天気。山の天気は良く分からん。下の村からベースキャンプまでの往復は現地の方のロバで荷物を運んでもらう。ガイド、食事、タクシー送迎。たった自分一人のためにこんなにしてもらって逆に申し訳無い位だった。無事、ラパスに戻ってきました。雪焼けした顔がとても痛いがまだまだ元気。

ペルー

見所盛りだくさんのペルー。急いで廻ったつもりが、3週間近くも居てしまった。移動に夜行バスを多用。なんと、コロンビアからペルーまで全宿泊の1/3は夜行バス泊。ペルーは高級バスが多いが、さすがに疲れが取れない。アンデス山脈を通過しようものなら、猛烈に車内が寒くなる。



ワイナピチュからマチュピチュを望む。かなりの高度感。なかなかのスリル。切り立った山々。



このビッチリと組み合わさった壁よ!もうこれだけでインカファン。ものすごい技術力。しかも何メートルもある石がこんな感じで組み合わさっている。関係無いけどインカというだけで、インカコーラまで好きになってしまいそうやった。



アマゾン近くの町、プカルパ。漁師の網にかかったピラニアはドカッとどつかれて、川に捨てられていた。ちょっとかわいそう。プカルパ近くの町、ヤリーナコチャでアヤワスカを体験。自我がバリバリと破れていく、溶けていく、光の渦。非常に懐かしい物に触れた感触。ここが、心のふるさとになった気がした。ありがとう。



古い車も堂々と現役。ピウラにて



お気に入りの露店ドーナツ。甘いシロップをかけて「いただきます!」 マチュピチュ近くの村、オリャンタイタンボにて。